仮想通貨を保有することではなく、不動産のような「本物の」資産に投資することの方が一般に注目されます。この事実により、私の個人的な仮想通貨に対する姿勢について、また資産の多様化に意味はあるのかどうかという、これまでに考えたこともなかったような疑問について私はより深く考えることになりました。
世間ではしばしば仮想通貨に”投資”することが話題にのぼります。毎日のように新しいICOやICOプレセール、トークンジェネレーションイベント、エアドロップが行われています。既に88億米ドル以上がブロックチェーンのプロジェクト[1]に提供するために調達されています。ここ数年間の仮想通貨の利益は5,574%[2]と相当なもので、従来の経済モデルでは考えられないレベルです。仮想通貨を対象とした投資ファンドは今やありふれたものですし、機関投資家資金の仮想通貨への流入も、もうすぐ始まろうとしています。どのブロックチェーンのイベントも目下お金の匂いを漂わせ、コインを買うことでより豊かな利益を得られるとの予感に満ちています。
しかし、仮想通貨は投資ではなく、人々に力を与えるものです。
多くのミレニアル世代の心を掴んだのは、個人の能力を高めてくれるものでした。素早く金持ちになる方法ではありません。仮想通貨は、私たちが現行の経済システムに囚われずにグローバルな金融構造について考え、私たち独自のすばらしい新世界を作るチャンスを与えてくれます。私のような人間にとしては、仮想通貨に関わっている理由は今もこれまでもお金ではありません。法的に認可された資産の形成が目的では無いのです。その代わりに、AIによって拡張される超知能の時代への人類の推移ともいえる、より効果的な世界の構築を目指しています。仮想通貨の魅力とは、未来への、そして私たち人類の最大限の可能性にたどり着く力への希望なのです。
実際今日の世界には、現行の権力構造を与えられて個人がそれぞれの最大限の可能性に到達できると考えている人はほとんどいません。国々は非効率的に運営され、主だった経済は時を追うごとに後退しているだけのように思えます。仮想通貨はこのような状況全てをより良い方向に変える可能性を秘めており、始まりから連続した人類の進化において次のステージへ上がるための根拠を提示しているのです。
ビットコインやその他の仮想通貨の価格が今年再び上がるかどうかに関わらず、仮想通貨を使うことで理想の世界に一歩近づくことになります。理想の世界とは、誰もが自分自身の最大限の可能性を発揮できる世界です。このような見地から、仮想通貨とは投資ではなく、むしろ私たちの世界の力学に前向きな変化を起こすムーブメントなのだと私は考えています。